2026年 在職老齢年金制度の見直しとは?年金受給者が働きやすくなる変更点を解説します

ゆるり

ゆるり です。
制度とお金の専門家。
令和7年度社労士試験合格、
FP2級、日商簿記2級、
年金アドバイザーの資格を所持。
市役所にて約10年間、社会保障制度の運営に従事しておりました。
これまでの経験を活かして、皆さんにお得な制度やお金の情報をお届けします!

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「年金をもらいながら働くと、年金が減るんだよね?」
「働きたい気持ちはあるけれど、損するくらいなら調整した方がいいのかな」

そんな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

今回は、2026年4月から見直しされる在職老齢年金制度について、できるだけ分かりやすく整理していきます。

結論からいうと、今回の見直しは、年金を受給しながら働く人にとって、これまでより働きやすくなる方向の改正です。支給停止の基準額が引き上げられることで、年金が減らされにくくなるため、働き方の調整をしなくて済む場面が増える可能性があります。それでは早速、確認してみましょう。

在職老齢年金制度って?

まずは制度の基本からです。

在職老齢年金制度とは、厚生年金を受給しながら働いている人について、賃金と厚生年金の合計額が一定額を超えると、厚生年金の一部または全部が支給停止される仕組みです。

つまり、働くと当然その分の収入が増えると思うのですが、一定ラインを超えると年金が減額調整されてしまうという制度です。

これまでは、賃金と厚生年金の合計が月50万円を超えると、超えた分の半額が支給停止となる仕組みが使われていました。

▼これまでの在職老齢年金制度

引用:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00022.html

どうして在職老齢年金制度が見直しされるの?

今回の見直しには、いまの社会の変化が関係しています。

1つ目は、65歳以降も働きたい人が増えていることです。

平均寿命や健康寿命が延び、元気に働ける期間が長くなってきました。生活費のためだけでなく、社会とのつながりや生きがいのために働きたいという方も増えています。

2つ目は、制度が働き控えにつながっている可能性があることです。

厚生労働省の資料でも、65歳から69歳の人の中に、年金額が減らないように働き方を調整している人が一定数いることが示されています。
つまり、働きたい気持ちはあるのに、制度の影響で働く時間や収入をセーブしている人がいる、ということです。

今回の改正は、こうした状況をふまえて、働ける人がより働きやすくなるように見直す流れといえます。

2026年から何が変わるの?

今回の見直しで一番大きいポイントは、支給停止の基準額が引き上げられることです。

これまでの基準額は月50万円でしたが、見直し後は62万円ベースに引き上げられます。さらに、2026年4月の実際の基準額は65万円になります。

引用:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00022.html

要するに、これまでより高い収入まで働いたとしても、年金が減らされにくくなるということです。これまで、年金が減るのを気にして勤務時間を調整していた方には、うれしい変更になりそうですね!

見直し前後で年金額はどれだけ変わるの?

厚生労働省の提示している見直し例を参考に見てみましょう。

・賃金(ボーナス含む年収の1/12) 45万円
・厚生年金 10万円
・合計 55万円

現行制度では、基準額50万円を5万円超えているため、超えた5万円の半額である2万5千円が支給停止になります。

一方、見直し後は基準額が引き上げられるため、同じ合計55万円でも支給停止がかからず、これまで止まっていた分の年金を受け取れることになります。

この差はかなり大きいですよね。

今までなら、少し収入を増やすと年金が減るかも、と気になっていた人も、見直し後はその心配が少しだけ無くなります。
再雇用や短時間勤務で働いている方にとっても、収入と年金のバランスを取りやすくなる改正です。

2026年の見直しで影響を受ける人は?

今回の見直しは、すべての年金受給者に同じように影響するわけではありません。
特にチェックしておきたいのは、次のような方です。

・厚生年金を受給しながら働いている方
・65歳以降も再雇用や継続雇用で働く予定の方
・年金が減らないように勤務時間を調整している方
・パートや短時間勤務の時間を少し増やしたいと考えている方

こうした方は、今回の見直しで働き方の選択肢が広がる可能性があります。

これまでなら、ここまで働くと年金が減るからやめておこう、と抑えていた働き方が、見直し後はしやすくなるかもしれません。

ただし、実際の影響は、賃金額、年金額、賞与の状況などによって変わります。自分の場合にどうなるかは、年金事務所や日本年金機構の情報も確認しながら整理していくのがおすすめです。

まとめ

2026年4月からの在職老齢年金制度の見直しは、年金を受給しながら働く人にとって、働きやすくなる方向の改正です。

ポイントは、支給停止の基準額が引き上げられることです。
しかも2026年4月の実際の基準額は65万円になるため、これまでより年金が減らされにくくなり、働き方の自由度が高まりやすくなります。

年金が減るのを気にして働き方を調整していた方にとっては、まさに追い風となる可能性があります。

「働けるうちは無理のない範囲で働きたい」
「収入も年金も、できるだけバランスよく受け取りたい」

そんな思いに、今回の見直しは少し応えてくれる内容といえそうです。

制度改正は難しく感じやすいですが、大切なのは自分の生活にどう関係するかという視点です。今後の働き方を考えるきっかけとして、ぜひチェックしてみてください。

以上、ゆるりがご案内しました。

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