現役世代でも貰える！ 怪我や病気をした時に申請できる「障害年金」って何？

もし怪我をして働けなくなったら、生活費はどうしたらいいんだろう。

そんな不安をお持ちの皆さん。今回は民間の保険ではなく、国から支給される「障害年金」の制度についてご説明します。

民間の保険とは違い、この障害年金の制度は日本にお住まいである以上、皆さん強制的に加入されており、要件さえ満たせば、年間１００万円近く受け取ることも可能です。

せっかく加入されている制度ですので、是非制度のことをきちんと知り、いざという時には有効に活用してくださいね！

障害年金って？

障害年金は、病気や怪我のせいで、生活や仕事などが制限されるようになった場合に受け取ることができる年金です。この障害年金は高齢者だけではなく、現役の若い世代の皆さんも受け取ることができます。

障害年金には「障害基礎年金」「障害厚生年金」があります。

初診日（病気や怪我で初めて医師の診療を受けたとき）に、国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」を請求することになります。

受給できる年金額は？

「障害基礎年金」「障害厚生年金」それぞれ受給する年金によって異なります。

障害基礎年金（令和７年度）

１級

昭和31年4月2日以後生まれの方　1,039,625円 + 子の加算額

昭和31年4月1日以前生まれの方　1,036,625円 + 子の加算額

２級

昭和31年4月2日以後生まれの方　831,700円 + 子の加算額

昭和31年4月1日以前生まれの方　829,300円 + 子の加算額

子の加算

２人まで　1人につき239,300円

3人目以降　1人につき79,800円

子とは18歳になった後の最初の3月31日までの子（いわゆる高校卒業まで）、または20歳未満で障害等級1級または2級の状態にある子のことを言います。

障害厚生年金（令和７年度）

１級

（報酬比例の年金額）×1.25+〔配偶者の加給年金額（239,300円）〕

２級

（報酬比例の年金額）+〔配偶者の加給年金額（239,300円）〕

３級

（報酬比例の年金額）

引用：日本年金機構　https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/shougainenkin/jukyu-yoken/20150401-02.html

「報酬比例の年金額」は厚生年金期間が３００月（２５年）未満の場合は、３００月とみなして計算します。

「配偶者の加給年金額」はその方に生計を維持されている65歳未満の配偶者がいるときに加算されます。

受給するための要件は？

「障害基礎年金」「障害厚生年金」はそれぞれ次のとおりです。

簡単に言いますと、下記３点にまとめることができます。

• 初診日が国民年金か厚生年金、どちらの加入期間中か。
• 障害が一定状態にあるか。
• 初診日までにきちんと保険料を納付しているか。

障害基礎年金

• 障害の状態が、障害認定日に、障害等級表に定める1級または2級に該当していること。

障害厚生年金

• 厚生年金の被保険者である間に、障害の原因となった病気やけがの初診日があること。
• 障害の状態が、障害認定日に、障害等級表に定める1級から3級のいずれかに該当していること。ただし、障害認定日に障害の状態が軽くても、その後重くなったときは、障害厚生年金を受け取ることができる場合があります。

• 初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間（厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合員期間を含む）と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あること。
  ただし、初診日が令和8年4月1日前にあるときは、初診日において65歳未満であれば、初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよいことになっています。

納付要件につきましては、別記事で分かりやすく説明しておりますので、是非そちらを合わせてご覧ください。

国から給付される障害年金の制度。もちろん、それだけで生活費の全てが賄えるとは思いません。ですが、こうした制度があると知るだけで、ほんの少しではありますが、皆さんの安心に繋がれば幸いです。

以上、ゆるりがご案内しました。