決して安くはない年金保険料。そんな年金保険料を、毎月なんとなく納付して、65歳になればなんとなく年金の受給を開始する。皆さん、果たして本当にそれでいいと思いますか?
年金はその「納め方」や「申請方法」、そして「受給のタイミング」によって、受け取ることができる金額は大きく異なります。ということで当ブログでは、今回と次回の2回に分けて、年金を増額させることができる制度を計8選ご紹介したいと思います!
今回紹介するのは、64歳までの方が年金を増額することができる制度4選です。知っているのと知らないのとで、生涯を通して受け取ることのできる年金額が100万円以上変わってしまうことも・・・!
ぜひ今回の記事をきっかけに、年金を増額させることを考えてみてください!
付加年金って?
まず紹介するのが付加年金です。
簡単に説明すると、国民年金第1号被保険者(自営業者、学生、フリーターなど)が毎月の年金保険料に付加保険料(月額400円)をプラスして納付することにより、将来の年金額(老齢基礎年金)を増やすことができる制度です。
付加保険料を納付することによって、将来の年金額は次のように増額します。
200円×付加保険料納付月数
いまいちピンときませんよね。詳しくは「過去記事」にまとめておりますが、ざっくり言いますと、払った分の付加保険料が、65歳から年金を受給した場合にたった2年で元が取れ、3年目以降からは丸々お得になる計算となります!
詳しくは「毎月たった400円!コスパ最強の年金増額術「付加年金」って?」で紹介しておりますので、良ければ併せてご覧ください!
国民年金基金って?
次に紹介するのが「国民年金基金」です。これは、国民年金だけでは将来の年金額が心もとない・・・という自営業者やフリーランスの方向けに用意された「上乗せ年金」の制度です。
仕組みを簡単に言うと、毎月の掛金を納めることで、65歳以降に「国民年金にプラスして年金」を受け取ることができる制度です。老後の生活を支える「2階建ての年金」として活用できるのが大きな特徴です。
- 掛金:加入時の年齢や選択する給付タイプによって異なります。掛金は全額が社会保険料控除の対象になるため、節税効果も大きいです。
- 受取方法:一生涯受け取れる「終身年金」または一定期間受け取れる「確定年金」から選択可能
詳しくは「国民年金基金」のHPでご確認ください。
追納って?
続いて説明するのは、年金の免除期間や猶予期間についての追納制度です。
老齢基礎年金の年金額を計算するときに、保険料の免除・納付猶予や学生納付特例の承認を受けた期間がある場合は、保険料を全額納付した場合と比べて年金額が低額となります。
ですが、保険料の免除・納付猶予や学生納付特例の承認を受けた期間の保険料については、後から追納することにより、老齢基礎年金の年金額を増やすことができるんです。
追納できる期限は10年です。ただし、保険料の免除・納付猶予の承認を受けた期間の翌年度から起算して、3年度目以降に保険料を追納する場合には、承認を受けた当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされますので気をつけてくださいね。
追納の対象となる人は、次のような人です。
- 国民年金保険料の免除・納付猶予や学生納付特例の承認を受けた人であること
- 免除、猶予が承認されてから10年を経過していないこと
基本的には古い期間の分から順番に納付することとなりますので、追納を希望の場合は、年金事務所に相談してみてくださいね。
関連記事:「学生時代の年金保険料に未納がある! 今から追納した方がお得なの?」
任意加入って?
次にご紹介するのは、国民年金の「任意加入制度」についてです。
若い頃は生活が苦しくて、保険料を払わなくて済むようにと、免除や猶予制度を利用したけれど、先ほどお話した追納をしないまま、10年以上が経過してしまった。もしくは、そもそも納付も免除申請も出来ておらず、保険料の滞納期間が出来てしまった。そうした理由から年金を満額納めることができず、空白期間のせいで年金額が減額となり、後悔している人もいるかと思います。
そんな方にオススメなのが、こちらの制度です。
空白期間があり、かつ、年金を少しでも増やしたいと希望する場合には、60歳から65歳まで、任意に国民年金に加入することができる「任意加入制度」というものがあります。
繰り返しになりますが、国民年金は40年間480か月の納付があって初めて、満額の老齢基礎年金を受給することが出来ます。
そこで、この任意加入制度を利用すると、480か月に満たない空白期間の部分を、5年間最大60か月分埋めることができるんです。この制度を上手に活用して、ぜひ満額の年金受給を目指してみてはいかがでしょうか。
年金額は「納め方」や「申請方法」、そして「受給のタイミング」によって大きく異なります。将来必要な年金額はいくらなのか、これを機に是非一度考えてみてくださいね。
以上、ゆるりがご案内しました。



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