「会社を辞めたら国民年金はいくら払うの?」
「収入がない場合はどうすればいい?」
「配偶者の扶養に入れば払わなくていいって聞いたけど……」
会社を辞めたあと、意外と忘れやすいのが「年金の手続き」です。
会社員として働いている間は、厚生年金に加入しているため、年金保険料は毎月の給与から自動的に天引きされています。そのため、普段はあまり意識していない方も多いかもしれません。しかし、退職してすぐに次の会社へ就職しない場合、自分で国民年金に切り替える必要があります。
今回は、会社を辞めた後の国民年金について、保険料の金額や免除・猶予制度、扶養に入る場合の注意点をわかりやすく解説します。
会社を辞めたら国民年金に加入するの?
会社を辞めてすぐ次の会社の厚生年金に入らない場合は、自分で国民年金に切り替える必要があります。
会社員や公務員は、基本的に厚生年金に加入しています。厚生年金に加入している間は、同時に国民年金にも加入している扱いになります。つまり、会社員は「国民年金+厚生年金」の2階建ての年金制度に入っているイメージです。
しかし、会社を退職して厚生年金の資格を失うと、そのままでは年金の加入先がなくなってしまいます。そのため、退職後しばらく次の会社に入らない場合や、自営業・フリーランスになる場合は、国民年金第1号被保険者への切り替え手続きが必要となります。
国民年金保険料はいくら?
国民年金保険料は、年度ごとに金額が変わります。令和8年度、つまり2026年4月から2027年3月までの国民年金保険料は、月額17,920円です。
1か月だけ見ると約1万8,000円ですが、1年分で考えると、17,920円 × 12か月 = 年額215,040円となります。
退職後に収入が減っている方にとって、年間20万円以上の負担は決して軽くありません。そのため、退職後すぐに再就職しない場合は、国民年金保険料も生活費の中に入れて考えておく必要があります。
退職した月の保険料はどうなる?
国民年金保険料は、基本的に「月末時点でどの年金制度に加入しているか」で考えるとわかりやすいです。
たとえば、4月15日に退職し、4月末時点でも会社に入っていない場合は、4月分から国民年金保険料を納める必要があります。
一方、4月15日に退職して、4月16日から新しい会社に入社し、厚生年金に加入した場合は、4月末時点では厚生年金に加入していることになります。この場合、4月分の国民年金保険料を別で納める必要はありません。
退職日と再就職日が近い場合は、自分が何月分から国民年金を払う必要があるのか、市区町村の窓口や年金事務所で確認しておくと安心です。
国民年金への切り替え手続きはどこでするの?
国民年金第1号被保険者への切り替え手続きは、基本的に住所地の市区町村役場で行います。手続きには、基礎年金番号がわかるもの、退職日がわかる書類、本人確認書類などが必要になることが多いです。退職日がわかる書類としては、退職証明書、健康保険資格喪失証明書、離職票などがあります。
ただし、必要書類は自治体によって異なる場合があります。手続きに行く前に、お住まいの市区町村のホームページを確認するか、窓口に問い合わせておくとスムーズです。
保険料が払えない場合は免除・猶予を申請できる場合も!
退職後、すぐに収入が入ってこない場合、国民年金保険料の支払いが難しいこともあります。このようなときに利用できるのが、国民年金保険料の免除制度や納付猶予制度です。
免除制度とは、本人・世帯主・配偶者の所得などをもとに審査され、承認されると保険料の全額または一部が免除される制度です。
免除には、全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除があります。一方、納付猶予制度は、一定の条件を満たす方について、保険料の支払いを後回しにできる制度です。
制度については、「国民年金の免除申請って?」を併せてご覧ください。
大切なのは、払えないからといって未納のまま放置しないことです。未納のままにしていると、将来の老齢年金だけでなく、万が一のときの障害年金や遺族年金に影響する可能性があります。
払うのが難しい場合は、まず免除や猶予の申請を検討しましょう。
退職した人は「失業による特例免除」が使えることも
会社を辞めた方に知っておいてほしいのが、失業による特例免除です。
通常、国民年金保険料の免除や猶予は、前年所得をもとに審査されます。しかし、退職したばかりの方の場合、前年は会社員として働いていたため、前年所得だけを見ると「保険料を払える」と判断されてしまうことがあります。でも実際には、今は退職して収入がない、または大きく減っているケースもありますよね。
そこで、失業したことが確認できる場合には、退職した本人の前年所得を除外して審査してもらえる特例があります。
これを利用する場合は、離職票や雇用保険受給資格者証など、退職したことがわかる書類が必要です。退職後に保険料の支払いが厳しい場合は、「どうせ無理だろう」と思わず、まずは市区町村の窓口や年金事務所で相談してみましょう。
配偶者の扶養に入る場合はどうなる?
退職後、配偶者の扶養に入る方もいると思います。
配偶者が会社員や公務員などで厚生年金に加入しており、自分が健康保険の扶養に入れる場合は、国民年金第3号被保険者になれることがあります。第3号被保険者になると、自分で国民年金保険料を納める必要はありません。
ただし、誰でも自動的に第3号被保険者になれるわけではありません。配偶者が厚生年金に加入していること、収入などの扶養条件を満たしていること、配偶者の勤務先を通じて手続きをすることが必要です。
注意したいのは、「扶養に入ったつもりだった」「配偶者の会社が手続きしてくれていると思っていた」というケースです。手続きができていないと、あとから未納期間が発生してしまう可能性があります。
退職後に配偶者の扶養に入る場合は、配偶者の勤務先に必要書類や手続きの流れを必ず確認しておきましょう。
退職後は、健康保険や雇用保険の手続きに気を取られがちですが、年金の手続きもとても大切です。
ぜひ忘れないよう、手続きしましょう!
以上、ゆるりがご案内しました。


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