「国民健康保険と任意継続、結局どっちに加入した方がお得なんですか?」
こうした質問を、これまで何百回も受けたことがあります。退職をご検討中の皆さんからすると、とても気になる部分ですよね。
結論から申し上げますと、一定以上の収入があったり、扶養している家族の有無などによって、人それぞれどちらに加入するのがお得かは異なります。
そのため、退職前に健康保険組合と市役所の国民健康保険の窓口で、それぞれ年間保険料を試算してもらい、安い方に加入するというのが一般的かつ確実な方法となります。
・・・というのが結論ではありますが、そもそもこの2つの健康保険制度は、いったい何が違うのでしょうか?
今回の記事では、国民健康保険と任意継続、それぞれのメリット・デメリットについて解説していきます。ご自身に合った健康保険制度を選択する上で、是非参考にしてみてください!
国民健康保険と任意継続って何?
どちらも病院を受診する際に必要な健康保険証を発行する健康保険制度です。
国民健康保険
社会保険(任意継続を含みます)や75歳以上の後期高齢者医療制度に加入されていない、全ての住民の方を対象とした医療保険制度。
任意継続
退職などした後も、引き続き最大2年間、 退職前に加入していた健康保険の被保険者になることができる制度。
保険料はどのように決まっているの?

引用:全国健康保険協会(けんぽ協会)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/osaka/2G/ninkeisetumei(R4.4).pdf
国民健康保険は「前年の所得」「世帯人数」に応じて決定されるのに対し、任意継続は「退職時の給料(標準報酬月額)」を元に決定されているのが特徴です。そのため、もしも会社の給料以外に株や副業などで収入がたくさんあった場合は、国民健康保険の場合、そうした給与以外の収入も保険料算定に含まれてしまいます。
合わせて注意しなければいけないのは、国民健康保険には「扶養」という概念がないこと。もし退職した方が、自分の家族を健康保険の扶養に入れていた場合、国民健康保険に切り替えてしまうと扶養に入れることはできず、それぞれ国民健康保険料がかかってしまう点がありますので注意してくださいね。
メリット・デメリットは?
メリット・デメリットをまとめると、次の表のようになります。

単身世帯で所得が少ない場合は「国民健康保険」、扶養人数が多い方は「任意継続」を選択するとお得になるケースが多いですが、健康保険料は年金と違い、基本的には掛け捨てです。少しでも安い保険制度を選択するため、冒頭でも申し上げました通り、両保険者で試算していただいた上で加入することをオススメします。
最後に、任意継続の場合は退職日の翌日から20日以内に手続きをする必要がありますので、十分注意してくださいね!
以上、ゆるりがご案内しました。



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